今年で大学で授業をするのは二年目になりました。専修大学のネットワーク情報学部というところで1年生の必修授業である「リテラシー演習」という授業を担当しています。

この授業の最終ゴールは「自分で決めたテーマについて、自分で調べてレポートを提出すること」です。一応大まかなトピック(ネットワークとセキュリティ、マーケティングなどなど)は設定しますが、テーマは自分で決めることになります。

授業では、文献の探し方、読み方、考えのまとめ方に関する講義がだいたい20〜30分、実際に手を動かしてもらうのが残りの時間というかんじで「講義+演習」のスタイルで実施しています。

授業を二年くらいやってみて、最近あらためて学生のみんなに伝えたいなと思うことの1つが

大学の授業を「こなす」のではなく「機会として利用する」という考え方が大事かも

ということなんですね。

どういうことかというと、授業として課題を出したり、単位がとれる基準に対して、それを「クリアする」という考え方ではなく、「今回こんな課題がでているから、ちょうど気になっていたあの本読むか」みたいなかんじで、うまく「利用する」ような考え方になるといいんじゃないかなあということなのです。

実際そうやっている学生さんたくさんいるんですけどね。

なぜそんなことを思うかというと、自分の周りで楽しそうに仕事している人とか、うまく学んでいる人ってそういう思考方法を持っている気がするんですよね。

「こういうことをやらなくてはいけない」

となったときに

「せっかくやるなら、ちょうどこれを学ぶ機会にするか」
「せっかくやるなら、これまでやりたかったあれをうまく一緒にやってしまうか」

みたいなかんじで、

「やらなくてはいけないこと」と「自分がやりたいこと」

をうまく折り合わせながらやっている気がするんですね。

「タスク」を「タスク」として終わらせるのではなく、「タスク」を「チャンス」にかえるような思考法っていうのでしょうか。

一方で、なんだか大変そうに仕事をしているなという人は、

「こういうことをやらなくてはいけない」

となったときに

「やりたくないから、やらない」
「やりたくないけど、やらなくちゃいけないんだから、やりゃいいんでしょ」

といったように「完全拒否」か「やりたくないけどいやいややる」みたいなかんじがするんですね。

もちろん、時には「断る」も大事ですし、「つべこべいわずやる」っていうことも大事なんですけどね(笑)

さて、話をまとめてみましょう。

大学の授業をしている身としては、せっかくなのでしっかり単位はとってほしいと思っています。

じゃあ単位をとってくれればOKなのかというと、そうではなくて、せっかくの機会なので、自分の興味のあることを調べてみたり、まとめてみたりする「機会」とか「きっかけ」と捉えてみてはどうでしょうかっていうことなんですね。

特に僕の授業の場合は「自分の好きなテーマについてレポートを書く」という授業なので、自分が学問的に勉強したいと思っていたことでもいいですし、自分が将来就きたい職業に関連するものなどと関連づけてやってくれてOKなんですね。

「どうせやるんだったら、これやっちゃうか」的な思考は、大学の学びだけに限らず、将来もずっと役に立つ思考方法なかんじがするので、そうやって考えてみると色々楽しく感じることも増えるのではないでしょうかね。

実際そのあたりを上手にやっている学生さんは、どんどん本を読んだり、どんどんまとめたりしていて、こっちからみても楽しそうに見えますしね。

ということで、大学生に限らない話かもしれませんが、今回はタスクをチャンスにかえる思考法みたいなことを書いてみました。

こんな工夫をしているよとかあったら教えて下さいね。

 

以前まとめた「大学生・院生」の学び方に関する記事はこちらです。おかげさまで、4万viewを超え、はてなブックマークも1400を超えました。あらためて感謝です。

【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133342163910863801

自分が担当している「リテラシー演習」の内容に関連する情報はこちらにまとめてありますのでよろしければご覧下さい。こちらも、調べ方・読み方・書き方などに関するリンク集です。

大学授業(リテラシー演習)の補足情報まとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133421745251407201