さきほど東京大学にて開催された「カフェ型コミュニケーションはいったい何を変えるのか?対話・ワークショップが可能にする越境・変容の学習」という公開シンポジウムで登壇してきました。速報的にブログに書いてみたいと思います。
シンポジウムの説明は以下のようなかんじです。
市民と医療者が気楽な雰囲気の中で対話する「カフェ型ヘルスコミュニケーション」には、どのような可能性があるか?みんくるプロデュース代表の孫大輔さんは、対話を実践しながら、研究を進めてきました。専門家と市民の対話は、どのような効果や変化を起こすのか。共に考えてみませんか?
イベント詳細:http://nez-studio.jp/?p=4521
今回は主に医療系専門職の方を中心に約50名の方が参加されていました。私は医療に関する研究者ではありませんが、これまで越境学習やワークショップに関する研究や実践を行ってきたので「越境学習が個人の学びにもたらす効果とは」というタイトルで発表をさせていただきました。
今回は発表時間は10分だったのでかなりコンパクトに話をしたのですが、前半はこれまで先行研究で言われている越境学習の効果について説明をし、後半では今後の越境学習として考えていくべきポイントについて提案させていただきました。
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私がイベントに参加してあらためて思ったことは、「越境」といっても、「医療」などの専門領域がはっきりしているところで個人の学び以外の視点も大きいのではないかということでした。例えば、それは「専門家の役割の再構築」や「地域コミュニティとの関わり」などの視点があるのかなと。
実は以前、「地域と医療」について考えるワークショップを行ったときにも似たような感想を感じたので、そのときのブログの引用をしてみます。
■「役割の再構築」という視点
最近私は医療に限らず、サイエンス、アート、大学図書館などさまざまな場所でワークショップの依頼を受けることがあるのですが、これらに共通した視点のひとつは「役割の再構築」なのだろうなと思います。「役割」を「専門性」とか「プロフェッショナル」と言い換えてもいいかもしれません。
これまでの「役割のイメージ」、例えば「医師の役割はこれ」というものを、内部、外部ともに少しずつ変化させていく過程でワークショップという手法がとられているのかなと思います。
引用元:「地域と医療」について考えるLEGOワークショップを実施してきました!
https://www.tate-lab.net/mt/2013/09/lego-medical.html
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繰り返しになりますが、近年広がるインフォーマルな学びの場というのは、場が個人そのものの学習を促進するという視点もあると思いますが、今後はそれがどのようにコミュニティに広がったり、役割に対する再構築が起こるのかという視点に移っていくのではないかと感じました。このあたりについて私も研究や実践を引き続き続けていきたいと思っています。
今回の参加者の方は、関東だけでなくさまざまな場所から参加されていましたし、さらに、みなさん自分自身でなにかアクティブに活動されている方々でこちらも非常に刺激を受けました。今回のことをきっかけに、今後またどこかで研究の話をしたり、実践ができるといいなと思いました。
今回のイベントのお声がけいただいた孫さん、司会の広石さんはじめ、スタッフのみなさま本当にどうもありがとうございました。
■関連する書籍
今回の発表内容に関する書籍の一部を紹介しておきます。
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日本生産性本部生産性労働情報センター
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