幻冬舎
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m-floのVERBALが書いた「フィーチャリング力」という本を読みました。本書に書かれている通り「フィーチャリング(featuring)」とは、「A feat. B」「Bさんをメインゲストに迎えたAさんの楽曲」という意味です。まあ平たく言えば、コラボレーションということになるかと思います。
m-floは、「lovesプロジェクト」と呼ばれるプロジェクトをおこない、多くのアーティストとコラボをして、新たな楽曲をつくってきました。本書では、そのフィーチャリングを「相手の特性・能力を引き出し、成果物の価値を最大化する方法」として、こうした仕事のやり方のコツについて書いています。
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正直最近読んだ本のなかで一番といっていいほど面白かったです。普段仕事をするときには、ほとんどが人とのコラボレーションになるわけなのですが、そのときの心得が平易な言葉で非常によくまとめられていました。
「相手のよさを知り、そのよさを引き出すことで、全体の成果をあげようとすること」は、ひとつのリーダーシップスキルとも捉えることができるかもしれません。
詳しくは本書を読んでほしいですが、最初に「フィーチャリングの3つの極意」が紹介されています。
1.フィーチャリングは、「ラブコール」から始まる
2.プレゼンテーションは、相手が喜ぶ「プレゼント」
3.行動のない思想はむなしくて、考えのない行動は行き当たりばったり
よいコラボレーションをするためには、相手のリスペクトがあり、相手に対してのメリットを伝えることが必要です。そして、相手を巻き込むためには、「行動」が必要で、でも「単なる行動」だけではなく、「思想(ビジョン)」が必要になります。
こうした考えを基本としながら、本書では具体的なコツがたくさん紹介されています。いろいろとうなずきながら読みました。
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考えてみれば「教育」というのはひとつの「フィーチャリング」なのかもしれないと思います。それは「学習者」に対して、学習者のよさを活かして成果をあげるという点でもそう捉えることができるかと思います。また、「ある教育内容」を、「よりよく教える」という場合にも、その「よりよく教える」という行為は一種のフィーチャリングともいえるかもしれません。
非常にわかりやすい言葉で書かれていながらも、本質がつかれているよい本だなと思いました。相手のよさを引き出して仕事をする方法について考えている人は読んでみるとよいのでは。
(本書は@YukiAnzaiくんに教えてもらいました。面白い本を教えていただき感謝です。)
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