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■質問だけで構成される会議
先日「質問だけ」で会議を構成する、「質問会議」という方法を立教大学にてはじめて体験しました。この会議の方法では、話題提供者の「問題提起」に対して、「こうしたらいい」という意見を言い合うのではなくて、「よい質問」を投げかけることで、問題の本質に迫り、解決策を生むという方法です。質問会議はアクションラーニングのエッセンスを取り出したものといえると思います。
■よい質問をするのは難しい
「質問会議」自体ははじめてでしたが、以前このセッションのやり方と似た手法を経験したことがあったので、なんとなくイメージは持っていました。しかし、実際にやってみるとなかなかよい質問をするというのは難しいです。
あせってしまうとすぐに解決策を見つける質問ばかりになってしまい「なにが本当の問題なのか」というところに到達しないままに話が進んでしまいます。また、とりあえず質問をしようとすると、現状を把握することはできるのですが、把握したところで「じゃあどうするの?」というところまで到達しなくなってしまいます。
■最終的に問題提供者がどのような行動をするかをイメージすることが大事?
何回かやって気づいたことは、問題提供者の人が具体的な活動(アクション)につながることをイメージして質問するのがいいのかなということでした。まあ元々そういう手法なのかもしれませんが(笑)
最終的になにつながるために質問をしているのか、そして、いまはそのために何を聞くべきなのかということを意識して話を聞くことが大きなポイントになるのかなと思いました。やっていると意外にそれを忘れてしまうんですよね。ついつい解決策に結びつけようとしてしまったり、なんのための質問なのかというのを意外に自分で意図せずに、ぱっと聞いてしまったりするものです。
なんとなくやりながら、「あっ、いまの質問イマイチだったな・・・」「しゃべりすぎた」「いまのはまあまあよかったかな」とか思いつつやっていました(笑)
■まとめ
とりあえず簡単に感想を書いてみました。実際はやってみるとさらに色々な感想を持ちました。問題提供者としての感想、質問者としての感想、さらにそれをファシリテーションする人の役割についてなど、色々な視点から考えることができると思います。
質問縛りというのはやってみるとけっこうつらいです(笑)ついつい、それだったらこれやったらいいんじゃないの?と言いたくなってしまいます。また、ついついひとりでたくさん質問したくもなってしまいます。ひとつ質問すると、関連する質問があるので、ぽんぽんと言いたくなってしまいます。自分のコミュニケーションのくせにも気づけるかもしれません。
個人的には、対話型鑑賞法のナビゲーターに求められるスキルや、ナラティブ・セラピーの方法論と共通するものを感じました。このあたりはまたあらためて書きたいと思います。
今回はぼくにとってとても貴重な機会になりました。機会をつくってくださったみなさま、一緒に問題を考えてくださったみなさんどうもありがとうございました。質問力もっとつけられるようがんばります(笑)
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