今回は2012年中原研夏合宿について書きたいと思います!
(※実はこの記事は一度公開していたのですが、ブログの移行作業に伴い、結局「下書き」状態に戻してしまっていたので、あらためて公開します)
冒頭の写真は、研究室の夏合宿でみんなが作ったレジュメを冊子にしたものです!なんかちょっとした修士論文みたいですよね(笑)
これまで夏合宿では「教育や学習に関する学者」に焦点をあて、それをまとめて発表するという形式だったのですが、今年はちょっと工夫してあらたな形式にチャレンジしてみました。
今年の研究室の夏合宿でやったことを以下にまとめてみるとこんなかんじです。
・それぞれの研究の「源流」となるキーワードを選ぶ
例)「書くこと」「組織」「市民」「キャリア」など
・そのキーワードについてA4で15〜20枚にまとめて文章を書く
・書いた文章は合宿当日よりも前に共有し、事前に読んで簡単にコメントを書いておく
・合宿当日は、内容をプレゼンする時間は短めにとり(約7分)、各グループのディスカッションや全体での議論に時間をたくさんとる(約40分)
こんなかんじのスタイルでやってみました。
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なぜこんなスタイルにしたかということについてですが、これまで色々考えていた問題点をクリアするようなかたちで考えてみました。
・まとめる形式を「ポスター」や「プレゼン」にしてしまうと、なんだかんだでその後に使い勝手が悪い。「文章を書く」という訓練にならない。
→「文章でまとめる」という形式へ
・合宿当日に発表をすると議論の時間が少なくなってしまう。せっかく集まるなら議論の時間を長く取りたい。
→当日は議論の時間を多く取るために、文章は事前に読むことにする
・せっかくレジュメをつくるなら、なんらかのかたちに残したい。ポスターだと結局捨ててしまう。
→自分が読んだりメモしたレジュメを集め、合宿中の写真などもいれて、合宿後に製本することへ
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この活動はある意味でいえば、修論や博論の一章や二章を書く活動にとても似ています。
テーマベースなので、これまでのように学者ベースで調べるよりも、かなり横断的に調べることになり、正直かなりしんどかったです(笑)
でも、やはりこうやって「文章にすること」、そして「源流を意識すること」は非常に力になるなというかんじがしました。根本を問い直すというのは、日常の延長でやるよりも、合宿のようなかたちでやることの意味も感じました。
そしてなによりも、写真のようなカタチで製本されると達成感が溢れます(笑)時々読み返そうかなとも思いますしね。大事な記念になるなと思いました。
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毎回合宿をするたびに、「今回はどんなプログラムにしようか」ということを考えるのですが、それはけっこう楽しいことでもあり、大変なことでもあります。
「こんなめんどくさいことなんで提案してしまったのだろうか・・・」
と思うこともしばしばあるのですが(笑)、
「せっかくやるならばなんらかのチャレンジがないとつまらない」
という気持ちでやっているのかなと思います。「大変だけど意味がない活動」はむなしいですが、「大変だけど力になる」というものだったらやりがいがあります。
今回の夏合宿のプログラムを実行する上で、M1の保田江美さんが当日の仕切りから製本といった細かい作業までいろいろやってくれました。ありがとうございます。そういう部分を支えてくれる人がいるからこそ、アイデアがカタチになるというものですよね。
次の春合宿、夏合宿ではまたどんなことをやるか謎ですが、どんなことをやったかはまたブログに書きたいと思います。
■これまでの合宿に関連するブログ記事
新しい研究室合宿をデザインする! – 中原研究室 春合宿(EnCamp)の舞台裏 –
https://www.tate-lab.net/mt/2012/03/–encamp-.html
教育・学習に関する「偉大なる理論家」たちを知る旅 – 研究室の合宿準備中
https://www.tate-lab.net/mt/2010/09/2010summer-lab.html
教育・学習に関する古典を読みまくる! -研究室の夏合宿2011が終わった-
https://www.tate-lab.net/mt/2011/10/summer2011.html
■今回読んだ本のひとつ
僕は源流を探るという意味でこちらの本を読み直していたりしました。大変でしたが面白かったですね。ソーシャルメディアによる「書くこと」の理解などにも役に立つのではと思いました。
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