先日、青山学院大学の社会人大学院生の方(修士1年)を対象に、「先行研究のまとめ方講座」を実施しました。知り合いの院生の方に依頼されて実施したのですが、自分にとっても学びの多い講座となりました。
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今回実施した講座で話したトピックは大きく以下の3点です。
1.先行研究の読み込みに関するもの
こちらは以下の記事を発展させたかたちで話をしました。
僕が中原研で学んだ「先行研究の読み込み」に必要な3つのポイント
https://www.tate-lab.net/mt/2010/04/post-176.html
2.先行研究の読み方と研究の進め方の関連について
先行研究の読み方は一様ではなく、研究の時期によって少しずつ異なってきます。
ここでは自分の研究課題と、読んでいる文献が対応しているかについて検討しました。
3.先行研究を文章としてまとめる方法について
これはすでにテーマも決まって、論文やレポートを書く段階のときのことですね。
中原先生のこの記事をベースに、私なりのアレンジをして話をしました。
先行研究をまとめる5つのプロセス、陥りやすい3つの罠
http://www.nakahara-lab.net/blog/2011/10/post_1803.html
今回は時間的な制限があったり、対象が修士一年生の方でしたので、特に1の部分に焦点をあてて実施しました。
進め方としては、僕が一方的に「こうすればいい!」と話すだけでは面白くないので、
- 事例として、実際に先行研究をまとめたレジュメをみてみる(研究室の後輩から許可を得てかりました)
- 参加者のひとたち自身によるワーク(これまで読んだ研究を整理する)
などを取り入れて実施しました。全体で約2時間ですね。
2,3についてはあまり触れられませんでしたが、1の活動をよりよいものにするためにも、今後の流れを意識しておくのは大事かなと思いました。
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私はもともとアカデミック・ライティングに関する研究をしていたり、専修大学でも関連する非常勤をしたりしているのですが、こうした講座をあらためてやるのは少し緊張しました(笑)
自分自身も試行錯誤しているものなので、「お前が教えられるのか!」というお叱りも飛んできそうですが、やれるだけのことはやりました(笑)
こうやってノウハウとして人に話せるのは、自分が元々できたからではなく、「全然できなくて試行錯誤してやっとのことである程度できるようになってきたから」こそだと思います。
ちなみに、今回内容をつくるにあたって気づいたのですが、大学の初年次生を対象にした「大学での学び方」「スタディスキル」の本などはたくさんでていますが、意外に修士の学生にぴったりのテキストというのは少ないなと思いました。そのため、内容はわりと独自で考えたものが多かったと思います。
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参加者の感想としては、
- 自分がいかにいままで先行研究を読んだ気になっていたのかわかった
- これまで読んだフリをしていただけだったんだな・・・
- 自分が読んでいた先行研究をあらためてメタに振り返る機会になってよかった
- 具体的に自分が研究をどう進めていくかという具体的なイメージが湧いた
などがありました。うれしいコメントですね。
コメントをもとに、少しずつ改良していこうと思います。
ちなみにこの講座は今度千葉大学で実施する予定です。
こちらも依頼を受けたもので、現在詳細については検討中です。
今回の内容とまた少し違ったかたちになるかもしれません。
他にももし「うちでもやってほしい!」という方がおりましたら、以下のお問い合わせからご連絡下さい。
日時、内容、条件などについてご相談できればと思います。
お問い合わせ – tate-lab
https://www.tate-lab.net/mt/contact/
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