噂のこの本を読みました!
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

表紙がすごいことになっているので、家の机の上においておくのがちょっと恥ずかしいかんじでした(笑)

しかし中身はすごく読みやすくてよい本ですね!

わかりやすいだけではなく、なかなかハードな問いもあったように思いました。

個人的にどきっとしたのは、この本の中に出てくる2つの問いです。

野球部のマネージャーは最初にこの2つについて悩むのです。

1.「野球部」ってどんな組織か?
2.「野球部」にとっての「顧客」はだれか?

これはそれぞれドラッカーの以下の言葉を元に悩むことになります。

組織の定義づけについて

「あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向付け、努力を実現するためには、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。

顧客について

「企業の目的と使命を定義するとき、出発点は1つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される」

これをそのまま自分に置き換えてみると、けっこうハードな問いになります。

1.「あなたの研究室」ってどんな組織か?
2.「あなたの研究or研究室」にとっての「顧客」はだれか?

悩ましいですよねえ。

「研究室って、研究をするための組織じゃん」

っていう答えはだめなようです。本の中でも、

「野球部って、野球をするための組織じゃないの?」

と発言する場面がありますが、そうじゃないよっていう話になっています。
結局どう定義づけしたかについては、本書を読んだときのお楽しみ!?

これはなかなかハードな問いですよね。
最近僕はマーケティングとかの話にもはまっていましたが、きっと僕が考えていたのは「顧客」の話なんだろうなと思います。

「研究者にとっての顧客」というのは、まさにいま問い直しの時期ともいえるかなとも思いました。

また、話の本筋とはずれるかもしれませんが、僕は小・中と野球部だったので、別の意味で感情移入できました(笑)

「フォアボールを出したくて出すピッチャーは、この世に一人もいない」

というセリフとかは、いいなあととても思いました。

難しい理論を自分が行動するレベルで理解することはとても難しいです。

しかし、この本は、マネジメントについて「自分事」として捉えられるような書き方をしており、とてもよい本じゃないかと思いました。

また、なかなか深い問いも投げかけており、その意味では読み応えのある本かなと思います。

ドラッカーの本を読みたいけど、手がでない・・・という方にもかなりおすすめ本です!


●参考にしたリンク

中原先生もblogに書いておりましたね。

岩崎夏海著 「もし高校野球の女子マネージャーが、ドラッカーの”マネジメント”を読んだら」を読んだ!
http://www.nakahara-lab.net/blog/2010/03/post_1668.html

●以前書いたドラッカーに関する記事

tate-lab 「図解で学ぶドラッカー入門」を読んだ
https://www.tate-lab.net/mt/2009/10/post-129.html