最近、協調学習に関する本を読み直しております。これもその中の一冊です。
本書はその名と通り、「大学授業を活性化するための方法」について書かれています。
活性化するための方法のキーは、「協同学習」ですね。
玉川大学出版部
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協同学習の実例集が中心
私がよく読み直すのは、4章の三宅なほみ先生の書いた部分です。ここには、「協調学習がなぜいいのか」、「よい協調学習を起こすためにはどんなことが必要なのか」がまとまっています。
例えば、協調的な学習環境が満たすべき条件としては以下にまとめられています。
・目的の共有
・初期仮説
・多様な解法や結果の公開、共有
・結果の統合(理論作り)
・多様な理論の公開、共有、統合
・協調文化の形成
それぞれ細かくここでは説明しませんが、かなりよくまとめられています。近年注目されているワークショップについても、こうしたデザインの原則みたいなものは役立つように思います。
ちなみに、僕がこの本を学部の時に読んだ感想がパソコンに残っていました。箇条書きですが、こちらにも載せておきます。たぶん、個人的に面白いと思ったところをメモしたのでしょう。
・記録と記録の共有という意味でのパソコンの持つ意味
・何かが分かると話したくなり、話すとわかっていなところがわかり、さらにわかりたくなる。
・協調的な活動をする一人一人が自分なりの考えを持っているとき働きやすく、2人とも何も考えていないというときはなかなか面白い協調活動がおきにくい
・2人の話し合いがうまくいくためには、それぞれなにをしようとしているかが見えやすいほうがいい。
・正しいか間違っているかが気にならない状況のほうがいい
・2人で考える方が時間はかかるけど、全体として整合的な考え方を求める自然な動機づけが起こり、理解が深くなる。
昔の自分はこんなことを考えていたのかと思って面白いです(笑)面白いと思うポイントはいまもあんまり変わらないですね。
協調的な学びに興味ある人は、読みやすいですし、いろいろまとまっているのでおすすめです。
追記
ちなみに、次に読もうと思っている協調本はこれです。このソーヤーさんて、学習科学のハンドブックのSawyerさんだったんですね。気づかなかった。。。
ダイヤモンド社
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グループフローが紹介されている貴重な本
タイトルに偽りあり。正し本文からは学ぶものあり。
論証責任を果たしていない。
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