5/24の日曜日に、マインドセットスクールに行ってきました!マインドセットスクールってなんじゃらほい!という方は以下をご覧あれ。

※MindsetSchoolとは※

東京大学大学院 学際情報学府 安斎勇樹が運営する、

都内の中学生と大学生を対象にした新しい学びの場。

毎月豪華なゲストによるワークショップを通して、

将来求められるスキルとマインドセットを磨く。

http://mind-set.jp/contents/school/index.htm

まあ要するに、日曜日に豪華人たちプラス中学生と一緒に、ワークショップができちゃうよ!というかんじのものですね。それに参加してきました。

詳しい内容はこちらにまとまっています。

MindsetSchool 5.24

http://mind-set.jp/contents/blog/2009/05/post-54.htm

正しく決める

今回参加してきた回のテーマは「正しく決める力」でした!

世の中意思決定の場面たくさんありますよね。それをどう考えることで、正しく決定できるかみたいなことを学びました。

今回の講師は、三谷宏治さんでした。詳しい紹介は、さきほど紹介したリンク先を見てください。三谷さんは、元々コンサルで働いていて、いまは教育に関するお仕事をしています。経歴とかを見るとびびってしまうのですが、会ってみると、とてもフレンドリーな方でした。

授業は、講師の三谷さんが一方的にお話しするのではありません。最初にイントロのお話をしてくださった後に、ワークをします。

サバイバル課題

今回は「サバイバル」という課題をやりました。

飛行機が墜落してしまって、生き延びなければならない。そのときの持ち物は14個。さて、持っていくときの優先順位はどうします?

っていう課題です。

これ決めるの大変です。しかも短時間ですから。最初に個人でやって、次はチームで決めます。チームで決めるのもなかなか大変。

大事なコトから考えよ

この課題で大事なのは、「ねー、どれもっていくー?」っていう会話じゃないのですよね。

実は、これって考えてみると、「そもそも、墜落したあとに、助けを求めに行くか、その場に留まるか」みたいな大きな決断があるわけです。

さらにいえば、ドラクエでいうところの「いのちだいじに」とか「ガンガンいこうぜ!」みたいな「一番大事な価値観」が根底にあるわけです。

そういう部分を共有しないでお話ししても、「正しい決定」はなかなかできないよねということかなと思いました。

マインドセットスクールのWebからまとまった部分をお借りすると以下のようになります。

☆ 一番大事なコト:価値観、時間など

1. 大戦略:Stay or Move

2. 効用・中目標:寒さ、飢え、発見、方向…

3. ツール・方策:寝袋など14品目

これ面白いのですが、僕がやったときに「Stay(留まる)or Move(動く)」という選択があることはまったく頭の中になかったのですよね。

「いや、なんとか助けがきそうなところまで、動くでしょ(Stay戦略)!」

というのを無意識の前提としていたので、「コンパスは当然必要だよね」と思っていました。なので、「コンパスはいらないですよね?」とグループのメンバーに聞かれても、「???」となってしまいました。これはなかなか面白かったです。

リベンジ!2回目のワーク

これを踏まえて、もう一度ワークする機会があります。今度こそは!と思い、このフレームを意識して、課題を考えました。私の思考過程はだいたいこんなかんじ。

「ふむふむ、この課題は、こっちかこっちの選択があるんだな(まずは大戦略を意識)」

「僕の価値観としてはこっちだなあ(一番大事なコトとすり合わせる)」

「よし、だったらこっちにしよう(大戦略の決定)」

「となると、このアイテムだと、発見してもらえるから・・・(効用とツール)」

「まずは、これはまったくいならないし、これは絶対にいるな(上位と下位を決定する)」

「やべえ、時間がない。重要なものと、そうじゃないものが決まったら、まああとは中盤はこのへんをならべりゃいいか(なんとかうめる)」

というかんじで、決定しました。

グループのときは、「大戦略」を別のものにしましたが、「この大戦略だとしたら、こう」という点では、間違っていないし、グループで話しているときに「どのレイヤーの議論なのか」をかなり意識できたと思います。

このフレームワークを意識したおかげで、二回目は個人トップの成績をおさめることができました!うれしい。

三谷先生の語り

マインドセットスクールでは、最後に講師の方の「語り」があります。小中高とどう過ごしてきたか、なにが自分にとって変化のきっかけだったのかなどをお話してもらえます。

この語りを聞きながら、「自分が中学の時はどうだったかな」ということをなんとなく重ね合わせて聞いていました。なぜだかわかりませんが、「自分がもし壇上で話すなら」ということを勝手に意識していましたね(笑)

話を聞いていて、「自分と一緒だ!」と思う部分があったり、「僕のときはこうだったなあ」という部分があったりで頭の中で勝手に自分の人生を振り返っていました。

質問タイム

最後に質問タイムがありました。ここでは、「質問を正しく決める!」ということで、一つだけに絞ることになりました。そして、絞るためになにを大事にしたのかを紙に書きます。

私が個人的に聞きたかったことは、

・三谷先生にとって、「正しく決められなかった体験はあるか?」

・そして、その体験は「正しく決める」ということを考えるきっかけになったのか

ということでした。

これを直接お聞きすることはできませんでしたが、今度お聞きしたいなあと思いました。

全体の感想

全体を通して思ったのは、とにかく「これでタダはありえん」という内容でした。参加するために、本を購入しましたが、それでも安い。

そして、この本がまた想像以上にためになりました。

読みやすいタッチなので、すいすい読んでいけるのですが、実は「かなり本質的なこと」が書かれているのですよね。

格闘家がよく「対峙した瞬間に強さがわかる」みたいなことを言う気がしますが、それに似た感覚を覚えました。

「ああ、やっぱりすごい人だ」

というかんじですね。

正しく決める力―「大事なコト」から考え、話し、実行する一番シンプルな方法

研究も同じ

正しく決める力というのは、「研究テーマを決める」ということとも同じだなと思って聞いていました。「自分がなにをみたいのか」ということと照らし合わせることで、「なにをすべきか」が決まるわけですよね。それは面白いなと。

もう一つは、ゼミのディスカッションですね。ディスカッションにおいても、「どのレイヤーを話しているか」を共有することはとても大事です。

「この方法にするか、否か。」

「これもできるんじゃないー?」

ということは、一番下のレイヤーであって、それを決めるためには、もっと上のレイヤーでの合意や、意識ができていないとまずいわけです。それが出来ているかはかなりあやしいよなと思いました。

大学生は手元においておいたほうがよい一冊かもしれませんね。

授業の改善案

リクエストがあったので、この点についてもちょっと書いてみます。

僕がひとつ思ったのは、「前半の活動と、後半の語りをつなぐもの」があればいいなと思いました。今回の授業だと、「前半はこれ、後半はこれ」みたいに、話が二つある構成に見えました。

それももちろんよいのですが、せっかくなので、「三谷先生の、正しく決めるストーリー」を聞きたかったですね。例えば、「進路の選択」とかですね。

もう一つは、これは時間との兼ね合いがあるので、実現性を無視して考えていますが、「参加者の、正しく決めるにまつわるエピソード」をグループメンバーと話す機会があってもよかったかなと思います。

例えば、「最近これを決めた」とか「進路決定のときに、迷ったけど、こうやって決めた」みたいなものですね。このほかにも、「これを決めるときにつかえそう」とか今後のプランを考えるというのもありかなと思います。

今後の可能性として、こういう活動を取り入れるのもありかなあと思います。

最後に

ただ、今回の活動はそれ自体、うまく構成されていて、非常に満足度が高かったことは再度述べたいと思います。

今回参加できなかった人も、本を読むことでエッセンスを得られるはずなのでオススメです。

ちなみにですが、本のなかに、「信長の野望」について紹介される部分があります。僕はそれに影響されて、PSPの「信長の野望」を買ってしまいました(笑)

重要なのは「トレードオフ思考」なんですよね。いろいろこれについてもまた語りたいので購入した方はぜひお声がけください。

それでは、おしまいです。

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