エコシフト (講談社現代新書)
マエキタ ミヤコ
講談社
売り上げランキング: 195333
おすすめ度の平均: 4.5

5 いいヒントを戴きました!
4 単純極まりない視点でありながら、未来を切り拓く行動力と感性。評価が難しい。

内容

エコに関する本です。作者のマエキタミヤコさんは、「100万人のキャンドルナイト」と呼ばれる、「夏至の日に、電気を消して、ろうそくで過ごす時間をつくろう!」みたいなイベントをやったりしている人です。すんません、イベントの紹介がざっくりで。。。そのマエキタミヤコさんが仕掛けたエコのイベントを含めて、これからなにをすべきかについて書かれた本です。

▼面白いポイント

面白いポイントはなんといっても、「チャーミング・アプローチ」と呼ばれる方法です。これはどういうことか?

エコと言われて、みなさんどういうこと思います?なんとなく、電気をちゃんと消すとか、禁欲的で、説教くさいと思いません?

作者は、そういったアプローチでは、エコは広まらないといいます。そうではなく、それ自体が楽しいという行為をみんながついついやってしまうこと。これを行うことでエコは初めて、私たちの生活に根付いたモノになると言っています。

「100万人のキャンドルナイト」はまさにそのひとつのイベントであります。他にも、チャーミングな手法で、エコについて考えるイベントを行っています。これらの方法は、どれも、「禁欲的」で「お説教くさいもの」ではありません。

楽しいからやっちゃう。楽しいから、イベントに巻き込まれちゃうというスタンスです。

この本について語る

エコについてこういうことを考えている人もいるのか!と思って面白かったです。エコに関する疑問みたいなモノがこの本によってふっとびました。

持続可能な社会は「我慢」によってはなしとげられないわけですね。それよりむしろ、「新しい楽しさ」が結果的に「エコ」みたいなものがいいのかなと思います。そういうことを真っ正面から取り組んでいる作者はおもしろいなあと思いました。

あと個人的には、この作者が「既成概念をうちやぶることが楽しい」と言っていて、それも共感しましたね。エコに関しては、かなり「誤解」や「負の思いこみ」が多いようなのです。例えば「環境と経済は相反する」という考え方などですね。そういうときに、「実際はそうじゃないよ」というのが面白いということのようです。

この気持ち分かるなあ。僕も「みんながあれはいまいち!」みたいに言っていると、どうにかして「いや、こういうこともあるじゃん」というのを作って、「ほれ、みろ」と言いたい癖があるんですよね(笑)

内容が充実しているだけではなく、新書で777円というお得さもあるので興味ある人は読んでみるとよいのではないでしょうか。