最近「大学という環境だからこそ得られるものはなにか」をよく考えます。大学生にとっての学びの場は最近どんどん増えてきています。例えば、インターンなどの「大学外の学びの場」は昔に比べて格段に増えており、大学の中だからこそできることは何かを考えざるをえません。
最近この点について、色々なインタビューなどをしながら考えているのですが、ひとつポイントになりそうなのは「大学は安心して失敗できる環境である」ということです。
何かを学ぶときに「リアルな場で実践すること」はとても重要なのですが、リアルな場では「失敗は命取り」になるケースがあります。だれかに迷惑をかけたり、実際に金銭的な損失なども起こるケースもあったりするでしょう。
実践での学びは、「失敗から学ぶこと」が大事であるにもかかわらず、「失敗によるコスト」も同様に大きいのです。
▼
こうした点に対して、大学での学びは「失敗に対するコスト」が相対的に低いといえます。もちろん、産学連携・地域連携のなかでの学びは「失敗が許されない環境」もあるとは思うのですが、「ある程度のリアルさと、失敗しながら試行錯誤ができる環境」を準備できるのが教育機関である強みなのかなと思います。
その点を考えると、大学の学びでは「無理にリアル度を高めすぎて、失敗ができないような環境」にするのではなく、「リアリティを高めながらも、失敗による学びができる環境を構築すること」がひとつのキーになるのではとも考えています。
社会人になった卒業生と話していても「大学は失敗しても大丈夫な場なので、安心して学ぶ環境があった」というエピソードはよくでてきます。
▼
今日は大学という場の意味について考えてみました。
大学での学びにおいても、「実践性」や「リアルさ」が求められる中で、それでも「大学だからこそできることは何か」を考えることは重要なことかなと思います。
もちろん、いわゆるPBLやサービス・ラーニングだけでなく、理論面での貢献という側面もあるのですが、大学教育の意義を自分なりに再定義しておきたいと思っています。
このブログを読んでいる大学生に対しては「大学という場であれば、失敗しても大丈夫。だから、自分の殻を破るような挑戦を少しでいいからしてみて」というのが伝えたいことです。なんでもいいので、一個でもアクションをしてみるといいのかなと思います。
【お知らせ】
リーダーシップ教育では、産学連携のPBLなどを実施することが多いです。事例などはこちらに紹介してありますので、よろしければぜひ書籍をご覧下さい。
画像をクリックするとAmazonのサイトに移動します。
【LINE@開設しました】
舘野泰一のLINE@のアカウントを開設いたしました!このアカウントでは、ブログの更新情報や、イベントの開催情報をいち早く配信します!よろしければぜひ以下から友だち追加よろしくお願いします!
パソコンで表示している方はQRコードからどうぞ!