まあ今日言いたいことはタイトルの通りです。研究でもビジネスでも共通していると思うのですが、他人からたくさんのアドバイスをもらうことはいいものの、消化しきれないまま全部取り入れようとすると、たいていうまくいかないなあと思うのです。私自身もそれで苦労した経験があります。
コメントを素直に受け止めるのは悪いことではありません。むしろ大事なことです。しかし、それぞれのコメントが何を意味しているかをしっかりと理解し、さらに、現実的な制約と共に、「どれを受け入れて、どれを受け入れないか」、「具体的にどこを改善するか」を吟味することは非常に大事なことであると思います。実際、仮に10個のアドバイスをもらったときに、もらったアドバイス同士が矛盾していることなどもあるので、全てを取り入れようとするとアイデアそのものがおかしくなるということもあると思います。
もらったアドバイスを全てそのまま取り入れるのは、時に責任を外に投げてしまうことでもあります。言われたことをそのままやりますというかんじになってしまうからです。
その中から、何を取り入れるか、どれを取捨選択するかというのは自分自身での決断を伴うものであり、少し怖いことでもあります。しかし、最後の最後で、何を残すのかをしっかり決められること、腹をくくれることというのは協同で仕事をしていく上でも大事なことではないかと思います。
「人の意見に耳を傾ける謙虚さをもちながらも、最終的には自分の責任で行動を選択する」ということは言うは易く行うは難しです。
しかし、他者と協同で仕事をしていく際には必ずこういう局面がでてきます。自分自身もなかなかそうできないときがあるのですが、あらためて心がけていきたいなと思っています。
もちろん、こうした行動をうまくできるために周りがサポートすることも可能です。例えば、以下のような配慮が考えられるかもしれません。
- たくさんのアドバイスを一気に言わない
- アドバイスではなく質問(問いかけ)をする
- アドバイスに対する相手の決定を尊重する
- 決定を尊重するが「あなたの責任」と押しつけない(支える)
協同で仕事をしてうまくいくときというのは、アドバイスをする側とされる側の呼吸があったときなのかもしれませんね。なかなか難しいですが、頭の片隅にいれておくと、同じような状況になったときに気をつけることができるかもしれませんね。
■お知らせ
前期にやっていた授業に関する活動レポートが立教大学経営学部のページに続々とアップされています。私が関連しているものを以下に載せさていただきましたのでよろしければぜひご覧くださいませ。
BL0 教員コメント記事 コースリーダー 経営学部 助教 舘野泰一
http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/2716.html
BL0 SAコメント記事 国際経営学科2年 西香波さん
http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/2720.html
BL2 SAコメント記事 国際経営学科3年 大井竣平さん
http://cob.rikkyo.ac.jp/blp/2721.html