先日、都立千歳丘高校で、講演をしてきました!毎回アクティブラーニング型授業に関連したことを話すのですが、今回は先生方のリクエストにお答えしつつ、少し大きめなテーマとして「これらの時代はどう変わっていくのか?そのために教育ができることとは?」という話をしました。

学校で「アクティブラーニング型授業をしよう」というHowの議論は非常に盛んになされてはいますが、結局のところ「なぜ教え方を変える必要があるの?」というWhyの議論をじっくりするということは実はそれほどないのかなと思っています。

研修でいったら、最初に少しだけ話をして、あとは教え方のテクニックの話に終始してしまうということもあると思います。

もちろんそういうタイプの研修が必要ではあると思いますし、自分が実際やることもあります。

ただ、それだけだと「なんで教え方を変える必要があるのか?」というそもそものところに納得がいかないというケースも多いのではと思います。

また、教え方にも「答え」があるわけではなく、実際は現場に合わせたカスタマイズが必要になります。そうしたカスタマイズをするためにも「なぜ変える必要があるのか?」という大きな背景を一緒に共有することが大事ではと思います。

その方が一緒にビジョンというか目的も共有できるので、一緒にチームになってがんばれるというのもあると思います。

そうした場になればという思いで、今回はいつもと少し話す内容を変えて、大きな話をした上で、教育実践の事例などを紹介しつつ、最後に各教科でできることはなにかを考えるという内容で実施しました。

プレゼンテーションの冒頭では、リンダ・グラットンストンさんのLIFE SHIFTなどの話を紹介しました。100年時代を考える上でわかりやすい教材です。ただ、これだけだと私がプレゼンテーションをする意味がありません笑

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

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なので、将来を予測するようなデータや事実を伝えるながらも、話の本筋にずれないようにしながら、なるべく「舘野が実感として感じている事例」や自分自身の関わっているプロジェクトに紐付けて、私自身のストーリーとして語れるようなものもお話しさせていただきました。

例えば、テレワークや、働く空間の変化については、舘野が実際に体験してきた、バリ島ウブドにあるコワーキングスペースである「Hubud」の事例などを紹介しました。Hubudは実践女子の松下先生と一緒に行ってきたのですが、新しい働き方を身近に実感する非常によい機会でした。

 

また、それ以外にも、「正社員に限らず人手不足である」という点や、「既存のサービスではなく、新たな仕組みをつくる力が求められている」という点に関連して、立教大学経営学部で起業をした小川嶺くんのタイミーの事例なども紹介しました。

こうした話は大きな話ではあるのですが、これらをもとに高校の教科教育に紐付けて何ができるかという話を舘野のアイデアも共有させていただきながら、先生方と一緒に議論しました。

私も今回このスライドをつくりながら、教科教育でできることを考えていましたが、事実と解釈を分けて理解して、新たな解釈をつくる活動や、仮説-検証のサイクルを学ぶ活動など、教科教育のなかで実施できることはたくさんあると思いました。

大きな話と授業の実践レベルの話を結びつけるというのはなかなか難しいことではあるのですが、なかなか面白い議論になったように感じています。

何かを変えるという場合に、「こういうやり方になったからそのままやってください」ということよりも、なぜそれが重要なのかというミッションをお互いに共有して実施する方が、確実にパワーがでます。

また、実際は各現場によってさまざまなカスタマイズが必要ですし、現場のことは現場にいる人たちが一番よくわかっていると思います。

大学にいる私ができることは、さまざまな場所に自由に行き来できること(企業や学校現場など)、そして、さまざまなデータを知っていたり、自分自身も研究をしていることなので、それらをもとに、素材を提供することができれば、きっと現場の先生方が一番良いかたちで「How」を実現してくれるのかなと思っています。

なかなかスケジュール的にすべての高校に伺うことができずに心苦しくはあるのですが、なるべく高校教育の現場に顔を出せるよう来年もスケジュールのやりくりができればと思います!

ちなみに、バリ島のウブドで必死で執筆していたのが、「リーダーシップ教育のフロンティア」です笑 場の雰囲気もあるのか、めちゃくちゃ集中できて、「自分てこんな集中力があったのか。普段の生活で発揮できているパワーは3分の1くらいなんじゃないか。。。」という気づきを得ました。また実際に自分でいろいろな場所に足を運びたいと思います。

がんばって書いたのでよろしければぜひご購入くださいませ笑

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