授業で大学生のビジネスプランづくりなどをみていると、「割引」「無料化」「特典つき」などの案に飛びつくケースがめちゃめちゃよくあります。

例えば、「ある商品Aを若者が手に取るようにするために必要なアイデアを提案せよ!」という課題があったときに、「○○をしたら割引にする」とか「買ったら○○をつける」などするプランはとても多いです。

本当は「商品Aの真の魅力」を引き出して、「新たな意味づけ」をすることが期待されているのですが、「魅力はないもの」という前提にのっかってしまい、「別の魅力のあるものをくっつける」という発想になってしまうわけです。

しかもそれが相乗効果があったりするものではなく、単なる値下げだったりになるケースはとても多いんですね。

簡単に表現するとこんなかんじです。

【求められていること】
・商品Aの既存の魅力では若者に訴求できない
→若者にとって、商品Aを別の捉え方で意味づけできないか?
→むしろ価値あるものにできないか?

【やりがちなこと】
・商品Aの既存の魅力では若者に訴求できない
→商品Aはだめなので、他に魅力あるXをくっつけるしかない
→魅力あるXとはたいてい「値下げ」か「まったく関係のない特典」

これを別の例にたとえると、自分の魅力を再発見しようとせず、「全部おごるよ!」「プレゼントをあげるよ!」といっているようなものです。こうしたやり方では「おごってくれないならいかない」「ものをくれないならいかない」ということになってしまいます。

また、実際世の中で「無料で体験できること」なども実はけっこうあるわけですが、「興味がなければ無料でもいかない」というのがこれまた事実と思います。

「意味のあるものが無料」ならいきますが、「意味の再定義ができてないのに無料」になっても、問題は解決されないというわけです。

こうした発想に流されるのではなく、まず「商品Aの魅力として他に考えられることはないか?」を腰を据えてじっくり考える習慣をつけてほしいのですが、これはなかなか難しいことなんだなと感じています。

このあたりを上手に訓練できるようなやり方がないかなと最近考えています。

まあこれは大人でも難しいんですけどね。今日はプランの考え方についてでした。

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