リーダーシップを身につけるために、フィードバックは大事と言われていますが、なかなかフィードバックは受け入れるのが難しいですよね。

単に「あなたのフィードバックはこれだよ」と、フィードバックのレポートなどを渡しただけではなかなかフィードバックは受け入れられないかもしれません。それよりは、「フィードバックの結果」とともに「対話」(コーチングやメンタリング)をしながら、「自分の強みや弱みを発見していく」ということが大切になるでしょう。フィードバックを「受け入れるため」の施策も同時にやっていく必要が大切になります。

その際に、もうひとつ大事なことは「関係者全員がその重要性を理解している」ということではないかと思います。リーダーシップ開発に関する文献の中でも、トレーニングの効果は、組織の状況によって促進することも阻害することもできることが指摘されています。

仮に「よいフィードバックの仕組み(レポート&コーチングなど)」があったとしても、「それってなんの意味があるの?」というかんじで個々人がその意義を理解していなかったり、組織としてその重要性を周知徹底していないと、仕組みはよいけど効果につながらないということになってしまいそうです。

私は今年初めて立教大学経営学部のリーダーシップ開発プログラムで、「メンター制度」を取り入れて、フィードバックに対する「コーチング」ができるような体制をつくりました。宇田武文先生ご協力のもと、90人を超える学生たちに対してコーチングの研修などを行い、一定の成果を出すことができました。メンターの人たちははじめての仕組みにも関わらずがんばってくれました。(写真は研修の様子です)

ただ、私がやるべきこととして、もう少し組織全体でこういった試みがなぜリーダーシップ開発につながるのかについての意義を説明するとよかったと思っています。このあたりは来年度の課題です。来年度はそれらを踏まえてよりパワーアップした仕組みにしたいと思っています。

フィードバックをする機会をつくるだけでなく、それが「受け入れられるような環境」をいかにつくるかはリーダーシップ開発をする上で重要なポイントになると思います。

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