こないだ同僚の先生と話していて気づいたのですが、ワークショップなどで「組織の現状はどうなっているかをポストイットに書いて貼ってみてください」というと、不思議なことになぜか「ネガティブな点」ばかり書き出されるんですよね。例えば、「○○ができていない」、「○○が足りていない」といった具合です。ポジティブなことはあまり書かれません。

もちろんそれは問いかけの文脈があるからかもしれません。例えば、事前に「理想の状態をどう設定できますか?」という問いかけについて考えてもらい、次に「現状を把握してみましょう」というと、どうしても「足りていないこと」、「できていないこと」に目が向くともいえそうです。

とはいえ、本来「現状把握」というのはニュートラルな言葉です。「これはこれくらいできている」というのも含まれます。なのに「現状はどうですか?」というと、「これができていない」となんとなく答えてしまうというのは不思議だなというかんじもします。

まあ「理想と現実」という言葉も、どちらかというとネガティブな雰囲気があるかんじもするのでしょうがないかもしれませんけどもね。

なぜそうなるかということはさておき、このへんはワークショップの活動デザインとしても工夫のしどころなのかもしれませんね。例えば、現状を楽しく把握するようなワークを開発すると面白いかもしれません。

ワークショップや授業の工夫は、こういうちょっと不思議だなと思うところにヒントがあることが多いです。不思議を探したり、共有できる仲間を持つことで、今後も新しいワークをどんどん開発していきたいところです。

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